更地に立つ

都会の土地で

家屋の中を整理し空にした後、自宅の解体の時が来た。予定は1週間。建物と庭木が解体され更地になる。ももじろうに解体工事を見に行きますか?と声をかけたが、「邪魔になるだけ」とあっさりした回答でした。

 

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解体完了の報告

 

解体が完了した。という連絡を受けて出向いた。雨交じりの一週間、解体にはちょうどいい天気で、ご近所への粉塵被害も最小限に抑えられたことが幸いだった。

出向いてみると、重機が一台。ポツンと残されていた。建物も庭木もない更地、こうしてみると意外に広いと感じていた。

これからこの土地を使わせていただきます。心の中で呟き頭を下げてご先祖様と土地の神様に挨拶して足を踏み入れた。

 

 

まずは境界の確認から

北西側から土地の境界を確認する。北には測量図を基にここであろうという位置に境界が記されている。南西の境界は積み重ねたブロックに上にあり、南東は前の家との間にある。しかし一部欠損。東南の境界がブロック塀で消えている。東北の境界は道側にあった。

庭があった位置から隣地をのぞき込むと種が落ちていて、多分これは我が家の植木が飛んだもの。だと思い「梅の木があったの?」と聞いてみるが「覚えていない」という。

 

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隣地からの境界越え

 

住友林業の説明では、隣家が境界を越えている。そんな箇所が南と東にあるとのこと。それは土の下でブロック塀の基礎が我が家の土地に作られている。東南の土地も同様。

問題は南東の建物で、敷地一杯の建っている昔ながらの借家。これまでは塀もなく、境界ブロックもなかったが、今回は境界を明確にして、相手にその旨認めていただき、今後売るときにはそれを基に価値を上げたい。

隣家に申し入れて記録に残すこと

南の家
塀のブロック基礎が我が家に侵入しています。今後ブロック塀を補修するときは、この部分は切り取って補修願います。

東の家
電線が我が家の上空を通過しています。電力会社に連絡しどけてください。
敷地一杯に建設された建物から、換気扇、ふろの煙突が我が家の敷地に飛び出ています。
敷地内に収めてください。
さらに、雨水の配管が我が家の地中を通過しています。今後改修をするときは敷地内に戻してください。そのことについて一筆頂きます。

 

 

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隣家との話し合いに折り合いがつかない場合

あっさりと「裁判だね」
そうですか。裁判ですか。
「こちら側の言い分が通れば、裁判費用も相手持ち、損害賠償も請求できる」
そういうものですか。
「今後この辺りは世代交代の時期。さらに土地の価格が上がっているから売るに出される可能性が高い」「そんなときだからこそ、きちんとしておかないといけない」話を聞きながら、そういうことかと思いました。

これからの人生は残される人のために記録に残し書面を保管しておく。未来に向けての行動がここから始まる。しかし裁判となると時間もお金もかかる。そうならないことを祈るばかり。偏屈な隣人でありませんように。